2009/10/23

テリティーはいかが?

ソーラーランタンプロジェクトのパートナー「TERI」(エネルギー資源研究所:The Energy and Resource Institute)は、その名のとおり、エネルギーと資源分野を専門としています。
政策立案から、技術究、そしてソーラーランタンプロジェクトのようなコミュニティ開発プロジェクトまで、幅広いを持つ研究機関です。

そのTERIが、意外にも、オーガニックハーブを栽培し、販売していました!

ウッタラカンドというヒマラヤに近い州でのプロジェクトで、地元の農民に参加してもらい、薬用やアロマ用の植物を栽培しているとのこと。一流ホテルや小売店にも卸しているそうです。

今回持ち帰ったこのハーブティーは、
ペパーミント、ローズマリー、薔薇の花弁、そしてトゥルシ(Tulsi)のブレンド。


トゥルシは、別名ホーリーバジルといい、アーユルベーダでも用いられるそうです。
抗酸化作用、ストレス軽減、高血圧対策、さらには風邪予防にも効くといわれています。

このテリティ、段ボール一箱購入したのですが、ツアー参加者の間で飛ぶように売れて、なんと残るはこの一箱だけ。今なら、ガイアの事務所で味見できますよ(笑)
ご興味のある方はぜひお知らせください。

2009/10/22

[インド]村のボーイズ登場

村の女の子ばかり紹介していたので、たまには(!)男性陣も紹介しましょう♪

まずは、この方々。

村で子どもたちとじゃれていたら、塀の向こうから「オイオイ」と呼ぶ人がいます。
牛を山から連れて帰ってきたオジサマ達。

若い子たちもいました。

なかなかすがすがしいですね♪

するとオジサンたちがまた「オイオイ」と呼びます。

「オレ達みんな独身なのさ。お嫁さん募集中~♡」ですって。(*_*;

以下、お見合い写真ということで。



2009/10/17

ディワリ(光のお祭り)の晩に

インドでは、今日は「ディワリ(Diwali)」という光のお祭りです。

1年の中で一番大きいお祭りということで、家々はランプ(&最近ではライトのイルミネーション)の灯りで彩られるそうです。

ソーラーランタンもお祭りのときには大活躍すると聞いていますが、まさに今晩は村の家やお寺でお祭りを盛り上げていることと思います。

ちなみに、多くの充電ステーションでは、お祭りや結婚式用の場合、通常より高い金額でソーラーランタンを貸し出しています
もちろん上限は定めていますが、その範囲内であればどういう価格体系にするかは管理人さんの裁量(というかビジネスセンス)に任されています。


今年、ガイア・イニシアティブでは特にディワリのイベントは行いませんでしたが、昨年横浜の山下公園でのディワリ祭のときにランタンを灯しました。
その時の写真です。


いつかディワリのときに村に行きたいですね。

2009/10/16

スーパープランニングさんと打ち合わせ

MR. FRIENDLY (ミスターフレンドリー)をご存知ですか?

言わずと知れた(?)ガイア・イニシアティブの親善大使です。

※調印式の様子はこちらをご覧ください♪

MR. DFRIENDLY、実は先日一緒にインドの村に行ってくれたんです!

<村のランタンステーションにて>


今日は、そのMR.FRIENDLY の会社「スーパープランニング」のお二人と打ち合わせ。

11月にフレンドリーカフェでソーラーランタンプロジェクトのためのイベントを予定しています。そろそろ本格的に準備を始めます。とても素敵な企画になりそうですョ

詳細が決まったらご連絡しますね!

ご参考:MR. FRIENDLYのソーラーランタンプロジェクト

2009/10/15

[インド]クリシュナのこと

チョーター・カクラナ村のGirl's School(女の子向け寺子屋)で一番のお姉さんはクリシュナ(15歳)です。

他にも同い年の子はいるのですが、クリシュナはちょっと別格。
先生の手伝いをしたり、年下の子の世話を焼いたり、私たちにチャイを作ってくれたり、とても大人びていました。おしゃれにも気を遣っているみたい。

彼女は毎日2個、ランタンを借りていきます。
自分の家と、隣の親戚用に。


二日目には、彼女の家にお邪魔しました。
行ってみてわかったのですが、彼女は両親と別々に暮らしていました。
兄弟もいないみたいで、母方の親戚の家に一人預けられていました。詳しい事情は聞けませんでしたが、家にいるときのクリシュナは、心なしか寂しそうに見えました。



私たちが村を離れるとき、大人の一人が、クリシュナをからかいました。
「一緒に日本まで行ったら?」

彼女は笑いませんでした。
泣きそうでした。
目に涙を溜めて、黙って私を抱きしめて、なかなか放してくれませんでした。

クリシュナは賢い子です。
外の世界を見てみたいと思っているでしょう。
(そして彼女なら、機会さえあれば、たくましく自分の未来を切り拓いていけると思います。)

でも、今の彼女の環境では、それが叶わないということもまた、痛いほどわかっているようでした。

日本からはるばるインドまで行く機会に恵まれた私たちと、村に生きる彼女。
どうしてこんな違いが生まれてしまうのでしょうか?
いったい私たちの何が違うというのでしょうか?

2009/10/14

書籍 『BOPを変革する情報通信技術  バングラデシュの挑戦』

『BOPを変革する情報通信技術  バングラデシュの挑戦』
 アシル・アハメッド、大杉卓三 編著
 集広舎

をご紹介。

この本では、バングラデシュ国内に2,000ヵ所以上あるといわれる「テレセンター」(インターネットカフェのようなもの)の様子が詳しく紹介されています。

ガイアのスタディツアーでも、数ある中のひとつ、BRAC(bracNet)の ehut を訪問してきたばかりなので、グラミンなど他事業者との比較も含めて興味津々読みました。

本書の具体的な事業者・事業の情報も有益ですが、
それよりも日本の読者がしっかりと受け止めるべきは、
・BOP層には、ICTへの強いニーズがある
・そのニーズにこたえることがビジネスになりえる
ということではないでしょうか?

電気も電話線もまだまだいきわたっていないバングラデシュのような国で、ICTが活用されている。

「何考えてるんだろうね?」
「そんなのありえないよね?」
「ほかに必要なものもっとあるだろうに。」

という声を(いまだに)聞きます。

確かに、日本の歩んできた道からは、到底考えられないことです。

でも、日本(&先進国)の経験が、唯一絶対の道ではないのです。
今は、技術も、それにかかるコストも、市場環境も違う。

人々が感じるニーズや優先順位も、企業が提供できることも、全然違う「当たり前」が世界中には存在していると、こういう本を通して気づいてほしいと思います。


<ダッカ市内のehut第1号店>

アライアンス・フォーラム財団「バングラデシュ・スタディツアー」

私も今年5月に参加した、アライアンス・フォーラム財団「バングラデシュ・スタディツアー」が、さらにパワーアップして、11月に行われるそうです。

訪問先のBRACはNGOにも関わらず、年間予算約500億円、従業員12万人。
傘下に営利企業も含み、日本で多くの人が想像するNGOとは全くスケールが違います。
NGO、株式会社、といった枠にとらわれず、社会のためにできることをやる、社会に必要とされていることをやる。そんな姿勢に刺激を受ける旅になると思います。お薦めです!!


以下、案内を転記します。
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アライアンス・フォーラム財団 「バングラデシュ・スタディツアー」のご案内

デフタパートナーズ・原丈人さんの財団、アライアンスフォーラムでは、社会の公益と資本主義は両立する、
民間による途上国支援を実際に活動されています。 http://www.allianceforum.org/

その実例がbracNet(バングラデシュのNGO、BRACと民間企業の合弁)です。
事業で得た利益を、株主であるNGOを通じて、公益事業に還元する仕組みで、最新技術を遠隔教育と遠隔医療サービスに活用しています。

ツアーでは、バングラデシュ・ダッカを中心に、このbracNetによる民間による途上国支援を、
BRAC本部・マイクロファイナンスの取り組み等、グラミン銀行や現地の方との交流など予定し、盛りだくさんです。

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アライアンス・フォーラム財団 スタディツアー
「新しい途上国支援の現場を訪ねて」
バングラデシュ・スタディツアー6日間 <2009年11月20日(金)出発>

↓詳細こちらご覧くださいませ
http://www.his-j.com/tyo/group/alliance_forum/index.html

バングラデシュでは、今、社会を変える新しい動きが生まれ、人々の生活の中に生きづいています。
貧困を解消し、人々の自立を促す、新しい理念と画期的な経営手法が、次々と試され、検証しながら、発展を遂げています。
新しい時代の新しい途上国支援のあり方が見えてきます。そこには、新しい自分を発見する扉があるかもしれません。
アライアンス・フォーラム財団は、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

◆期間
2009年11月20日(金)-11月25日(水)

◆ツアーでこんなところを訪問します
 ◇アライアンス・フォーラム財団の活動 民間のよる途上国支援
  ・bracNet社にてマネジメントと意見交換
  ・遠隔医療の現場を見学

 ◇BRACの様々な取り組みを訪問します
  ・BRAC本部でオリエンテーション
  ・農村開発の現場として小学校、保健プログラム、トレーニングセンターの見学
  ・ソーシャルエンタープライズでは、乳製品工場、百貨店のアーロンに立ち寄ります

 ◇マイクロファイナンスの活動を見学します
  ・マイクロファイナンスのミーティング見学
  ・グラミン銀行にてマネジメントと意見交換

 ◇エコへの取り組み
  ・ダッカの都市部だけでなく、ボグラにてRDA(農村開発研究所)の活動見学。
  ・グラミン・シャクティ(ソーラーエネルギーのよる電気や雇用の提供)も視察します。

 ◇現地の大学生や社会人の方と交流食事会も予定してます
 ◇世界遺産パハルプール、ダッカ市内観光つき

【お申し込み・お問い合わせ】
株式会社エイチ・アイ・エス  法人団体事業部
海外団体旅行営業グループ  海外視察旅行専門セクション 担当: 秋葉 ・ 深谷
TEL:03-5219-3087

アライアンス・フォーラム財団は、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

2009/10/13

カンボジアのソーラーランタン「Moonlight」

今日はカンボジアのソーラーランタンについて。
「Kamworks」という現地の会社が発売した「Moonlight」という商品。
昼間ソーラーパネルを使って充電しておくと、夜間3時間(弱モードだと7時間)の点灯が可能。

ソーラーパネル、LED、充電池を組み合わせているのは、他のソーラーランタンと同じですが、何と言っても形が特徴的です。

このランタン、実はオランダの学生達がデザインしたのだそうです。
昨年、オランダDelft大学の工業デザイン専攻の学生4名が現地に4カ月滞在して設計したとのこと。
まさに、こういう取り組みがBOPビジネスには必要ですよね。

詳しくは、Kamworksのホームページをご覧ください。

2006年創業のKamworksは、ソーラーホームシステムの導入やソーラーランタンの貸出もやっているそうです。

2009/10/10

2週連続でソーラーランタンがTIMEに載っています

インドから戻って、留守中に届いていた『TIME』をパラパラとめくってみると・・・

なんと2週続けて、ソーラーランタンが紙面に登場しているではないですか!?
うちで扱っているランタンとは別物ですが、それにしても、「ソーラーランタン」と名のつくモノをTIMEで見たのは初めてです!

まずは、
9月21日号の特集「The Rise of the Ethical Consumer(倫理的な消費者の台頭)」の中で、
アメリカのソーシャルベンチャー D.light Design のソーラーランタン。

これは私も前から気になっていました。
どうして10ドル~25ドルで販売できるのか不思議です。(たいてい50ドル位します。)
また、D.lightは事業開始にあたり、アメリカのソーシャルベンチャーキャピタルAcumen Fundの出資を受けています。
彼らがどうやって今のモデルを実現しているのか、今後研究したいと思います。


そしてもう一つは
10月5日号の特集「Heroes of the Environment」で。
パキスタンで輸入業を営むASIM BUKSH氏は、これまで高級品ばかりを輸入していたのですが、9歳の娘さんい触発されて、ソーラーランタンも輸入するようになっただそうです。

2009/10/08

HISにお礼に行きました

今回のスタディツアーでは、HISさんに大変お世話になりました。
私たちの活動に賛同してくださって、普段手配することなどない僻地への旅を引き受けてくださったのです。
日本の方々、そしてインド・デリー支店の方々の全面的なサポートがなければ、ツアー開催など無理でした。
本当に本当に、大感謝です。ありがとうございました。

今日はその気持ちをお伝えしたくて、西新宿のHISさんにお邪魔しました。

あわせて、今回やってみて見えてきた改善点、プランのポイントなどを共有し、次に向けて動き出すことになったのでした。

ソーラーランタンの村に行くのは容易ではありません。
何しろ遠くて不便な場所ですから。(近くて便利なら、とっくに電気が届いていますネ。)
でもそこには普段日本では忘れている何かがあります。
少しでも多くの人にそれを体験してもらいたい。
そのためにツアーをやり続けたいと思っています。

2009/10/07

[インド]ケーサンタのこと

チョーター・カクラナ村で「ランタンを使っていない人に話を聞きたい。」とリクエストしました。
そして連れてこられたのは、なんと充電ステーションの真向かいの家。



そこにいたのは、ケーサンタ(15歳)。

結婚して1年足らずの美少女ですが、終始伏目がちで、私たちの質問にも聞き取れないほど小声で、一言二言を返すのみ。今まで村で会ってきた女の子とは全く違う雰囲気に私たちも戸惑いました。

どういうこと?

管理人さんが説明してくれました。

彼女は5,60km離れた村から嫁いできたのですが、舅が頑固で古い考えの持ち主の上、飲んだくれなのだそうです。
4部屋もある立派な家ですが、明かりはチムニー(覆いのない灯油ランプ)ひとつのみ。
家族5人でどうやって暮らすというのでしょうか?
彼女自身、夜7時に夕食を終えた後、9時に寝るまで「何もしない」でただ座っているのだそうです。
(真っ暗では食器を片づけることすらできません。)

舅はソーラーランタンについても懐疑的で、「高い」と言って使用を許可しないのだそうです。
冷静に考えれば灯油より安くなる可能性が高いのに。

教育に対しても同様です。舅も息子(ケーサンタの夫)も学校に行っていません。
ケーサンタと義妹(8歳)は、周囲の猛烈な説得の甲斐あって、2か月前からGirl's school(寺子屋)に通い始めましたが、舅は決していい顔をしません。

実家も遠く頼れる人もいない。孤独と不安とで希望も自信もなくしてしまったケーサンタ。

たった15歳なのに。
日本でいえば、可能性がいっぱい詰まった未来を夢見る時期。まだこれからですよ。

安っぽい励ましもできず、明るい未来がきっとあるよともいえず。

でも彼女を応援する気持ちを持っている人(私たち)がいるということは伝えたかった。
それで彼女の生活が変わるわけではないけれど。

それでも最後には笑顔を見せてくれました。


彼女がこの素敵な笑顔をいつも見せられる日が来ますように。

2009/10/06

ガイア定例ミーティング:インド報告

インドから帰ってきて初めての定例ミーティングです。
(ガイアでは、代表の野中も出席しての定例ミーティングを隔週で開催しています。)

私は1か月ぶり。しかもあまりにも収穫の多いインド滞在だったので、話は尽きません。
報告から始まって、次のステップ、その次へ・・・と結局6時間以上話しっぱなしでした~。

そのあとも興奮してしまい、夜遅くまで仕事してました。(*^_^*)

2009/10/05

学生チームと再会♪

帰国後初めて、学生ツアー参加者たちと再会しました。
苦楽をともにした仲間との再会、嬉しいですね!!

早稲田大学の学生会館という、私にはだいぶ場違いのシチュエーションでしたが(汗)、
気がつけば、インドに行く前とはまた違った心境&まなざしで学生たちに向き合っている自分がいました。

彼らが日本に帰国したのと入れ替わりで始まった「社会人ツアー」の写真をシェアしつつ、インドの空気を思い出して、帰りはみんなでカレーを食べて帰ったのデシタ。

11月中に報告会を予定しています。

経済産業省のF/S調査に向けて

今年初めて、経済産業省が日本企業の「BOPビジネス」を促進するために、現地F/S調査を支援することになりました。ガイア・イニシアティブでも、三洋電機との共同提案で申し込み、めでたく10件中1件に選ばれました!
経済産業省ホームページ:F/S調査公募結果

今日は現地F/S調査に向けて、第1回ミーティング。
現地に行く時期や、調査の骨子について議論しました。
充電ステーションの未来を探りたいと思っています。
そして現地に根づくビジネスにしたい。
今回の調査は、技術や製品の適合性もさることながら、ビジネスとして成り立つビジネススキームの手がかりを見つけることを重視しています。

2009/10/04

[インド]マヤのこと

私たちがチョーター・カクラナ村にいる間ずっと近くにいたけれど、
いつも少し距離があって、自分から話しかけてはこない。

それがマヤ。15歳。


控え目。だけど「私たちが村の家を見てみたい」と言ったら、まっさきに「私の家に来て」と言って案内してくれました。

私たちがお邪魔したのは平日の午前中。充電ステーションからほんの3分くらいの距離にある彼女の家にいたのは、女性ばかりでした。おばあちゃん、お母さん、お兄さんのお嫁さん、妹たち。

料理は、お嫁さんの役割のようです。ずっと隅のかまどで料理をしていました。
野菜を切ったり、チャパティの生地をこねて、のばして、焼いたり。

(昔々、学校から帰ってくると台所で母が料理していたときのような、どこかほっとする、アットホームな音を聞きながら、インタビューをしました。)

マヤ家の女性たち


マヤは9人兄弟(女4人、男5人)の5番目。
姉たちは学校に通いませんでした。この家の女性で学校に行くのはマヤが初めてなのだそうです。

学校といっても彼女が通っているのは正規の学校ではなく、NGOが開いている寺子屋「Girl's bridge school」なのですが、それでも十分。
ヒンディー語が一番好き、と言ってはにかんでいました。
月曜から土曜まで毎日通うそうです。
ソーラーランタンを借りに行ったり、返しに行くのもマヤの仕事。

もっと勉強したい、働いてみたい、と言う彼女に、「将来何をしたい?」と質問しました。
すると、
「私の気持ちだけでは決められない。だって、結婚しているから。」
との返事。

現実に引き戻されました。

マヤは15歳だけどもう結婚していて、早く旦那さんの家に来るように言われているそうです。
でも彼女はまだ勉強したいから、と言い張って実家に残っています。
ただその先は・・・

旦那さんに従う。それが夫婦、家族というものなのでしょうか。
彼女に選択する権利はないのでしょうか。

2009/10/03

[インド]ローシャンのこと

今回のインド滞在は、いつの旅にも増して、人との出会いが心に残りました。
無電化村に住む人たちは、名もない人ではなく、(あたりまえだけど)ちゃんと名前もあるし、その人だけの人生を持っているんですよね。
私は彼らを尊敬するし、応援するし、わずかな時間だけど出会えたことに感謝しています。

だから一人でも多くをここで紹介していけたらいいなと思っています。

******

まずはチョーター・カクラナ村のローシャン(Roshan)。



ソーラーランタン充電ステーション管理人さんの長女で、18歳。
(でも本当は16歳とのこと!?)

近くの町まで通学しており、来年から大学進学が決まっているそうです。
チョーター・カクラナ村で初めての大学進学者という才媛です!
将来は警察官になりたいと言っていました。

昭和の映画スターのような清楚な雰囲気に、私も他のメンバーもメロメロでした。
プロのカメラマンが一緒にいてくれたらよかったのに~と今でも心残り。(笑)

最初は、静かで真面目な子との印象を受けたのですが、
次第にそうでもないことがわかり・・・
集まってきた子供の中で最年長ということもあり、
ゲームをやると大体「次はあの子を狙って!」などと後ろで指示している、結構ないたずらっ子。
それがまた愛らしいのです。

この地域は、いまだに幼児婚の風習が残っています。
10歳にも満たないうち(下手すると生まれてすぐ)に結婚相手が決まっていたり、
15歳くらいで結婚して旦那さんの家に住んでいたりします。
チョーター・カクラナ村で会った子どもたちも7割くらいは既婚または許婚ありでした。

そんな中、ローシャンも妹キランも未婚。許婚もいません。
古い慣習が根強く残る、人口500人ほどの小さな村の中で、彼女の両親たちがどう考え、今のように子供たちを育てようと思うに至ったのでしょうか?
時間がなくて聞けなかったのが残念。

これからローシャンがどうなるのか?大人になった彼女にまた会いたいです。

最後に家族写真をパチリ↓

2009/10/02

無電化村でも必需品:ケータイ

今週のエコノミストはアフリカのモバイルバンキングを特集していますね。
今日経済産業省で第2回BOPビジネス政策研究会を傍聴してきましたが、そこでもアフリカでの携帯の普及ぶりが言及されました。

私が行ったインドの無電化村も例外ではありません。
電気がなくても、ラジオがなくても、一家に一台携帯電話は当たり前でした。

どこで充電するか、ですか?

電気を引いている近所の家、
畑の中にある農業用ポンプの電源、
近くの町のお店(自分で行けないときは近所の人に預けます)
そして、
携帯電話の電波塔の下に設置された無料の充電設備。
(携帯電話のキャリアも、通話してもらわないことには商売になりませんから、電源は無料で提供するというわけです。)

ソーラーランタンの充電ステーションでも、充電サービスを提供しています。

コミュニケーション、離れた所にいる人とつながること、
これも人間の基本的な欲求なのだと痛感しました。

2009/10/01

インドはどうでしたか?

・・・と既に何度となく聞かれましたが、
ひとことでは言えず言葉につまってしまいます。

言いたいことがたくさんありすぎるから?
いろんな思いが絡み合っているから?

でも、今一番的確かなと思うのは、
あまりに自然に自分の一部になってしまっていて、取り立てて何を言えばいいのかわからない、という心境。

こうして東京で地下鉄に乗り、事務所で働くのも自分の一部だし、
インドの村を牛のふんを避けながら歩き回り、チャイを頂きながら、こどもと拙いヒンディー語で会話するのも(非日常かもしれないけど)、まちがいなく自分の一部。
その意味ではどちらも一緒なんです。

全部が一度ぐちゃっと一緒になったところから、大切なものを抜き出して光を当てていく。

それが私がやるべき次のステップなのかもしれません。