2009/08/31

ビジネス×ソーシャル×グリーン

欧米企業を中心に生まれたBOPビジネスは、BOP層を対象に、ビジネスと社会課題解決の両立を目指してきました。

ガイア・イニシアティブでは、ビジネスとソーシャル(社会性)に加えて、
環境(グリーン/クリーン)をBOPビジネスのもう一つの軸と捉えています。

特にソーラーランタン&その充電ステーションなど、
インフラに近いところでのグリーン/クリーンな製品・技術の適用に注目しています。

先進国では、もうすでに十分且つ大規模なインフラがあるために、
思い切ったグリーンテクノロジーへの転換には時間がかかるかもしれない。

一方のBOP層は今何も持っていないからこそ、
これからイノベーティブな技術の活用が生まれる可能性は多いにあると思う。

BOPの人々が小規模であってもインフラを手にすれば、
それがテコになって経済活動が生まれ、
その他の製品・サービスの需要が急速に増えるため、
BOPビジネス拡大の呼び水の役割を果たすのではないでしょうか?

・・・その最初のテコ入れを誰がどうやるか、が知恵の絞りどころであります。。


ふじた

2009/08/30

学生ツアー参加者たちと「チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウム」

ツアーの出発日が迫ってきて、参加する学生さんたちは現地調査項目の準備に忙しくしています。

そんな中、3時間ほど時間を取って「チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウム」を体験してもらいました。

具体的な内容の準備もさることながら、
彼らにはインドにどっぷり入る前に、一度今の自分の位置を俯瞰してもらいたいと思ったからです。


アメリカのNGO Pachamama Allianceが開発したこのプログラムは、
持続可能な環境・公正な社会・個人の精神的な充足
の3つをめぐる今の状況を知り、その上でこれから自分たちに何ができるか考えるという内容です。

まず今の地球環境の状況をビデオで見たところ、学生たちからの反応はさまざまでした。

・こういう話は聞きたくないから、TVでやっていてもチャンネルを変えてしまう。
・もう何回も聞いた。何も感じなくなった。
・生物多様性っていうけど、自分から見たらいなくなってもいい生物もいる。
・データを見せられても、どこまで本当なの?と思う。

私はビデオよりも彼らのコメントにショックを受けてしまいました。
今日ここにいた彼らが特別なのではなく、
きっと同じような反応をする人は少なくないのだろうと思うと余計に。

でも続けて社会的公正に話が及ぶと、次第に空気が変わってきました。

中には、
自分は今まで、つらいこと・心地よくないことを、受け止めることを避けてきた
と気づいた人も。

「自分 対 周囲」から「たくさんのつながりの中の小さな一つとしての自分」という気づきが生まれたようにも感じました。

最後にインドツアーでの目標をそれぞれ考えてもらいました。

・好きな人、もの、場所 を見つける
・自分の頭の中の固定観念を粉々にしたい
・見るもの、聞くものに敏感に、感じたい などなど沢山出ました。

遠くインドの地の無電化村に、好きな人を見つけること。
それこそが心を開いて、「つながり」を感じることですよね。


ちょうど、BOPビジネスやっている人達ってどんな気持ちでやっているのだろう?との疑問を持っていたところだったので、学生たちの目標を聞いて、とてもうれしく、そして心強く感じました。

@ふじた♪

2009/08/29

BOPに対して何を思うか?

ようやく日本でもBOPビジネスが政府や大企業に注目されるようになってきました。
海外の事例があれこれ紹介されています。

なぜBOPビジネスなのか?

企業であれば、やはりそれはビジネスチャンスがあると思うからですよね。
組織としてのそのモチベーションは妥当というか当然だと思います。


では、次の質問。

BOPビジネスに取り組む企業(あるいはどんな組織でも)の担当者「個人」の心の中には何があるのでしょうか?

言われたからやっているだけ?
未知の領域への好奇心?
ビジネスを成功させたい気持ち?

BOPの人たちに愛情を持ったり、親しみを感じたり、あるいは尊敬の念を持っている人は?

もしそういう方々がいらっしゃるなら、私はぜひ仲間になりたいです!
それぞれの所属を越えてつながれたらいいなと思います。
みなさんがどこで、どんなことに感嘆の声を上げ、愛着を持ち、今に至ったのかお話を伺ってみたい。

組織人としてどう思うか、何を目指すか、の前に、
一人の人間としてBOPの人に何を感じているのか。どう向き合いたいのか。

そこに強い思いを持っている人がこれからはもっと必要なのかもしれない。


@ふじた

懐かしい風景:何が幸せ?

去年の夏、同僚&友人と一緒に、マハラシュトラ州の少数民族ワルリ族の村を訪ねました。少数民族である彼らは代々、経済的、社会的に差別を受けてきたとのこと。いわば、ピラミッドの最底辺に生きる人たちです。
そこで私が目にしたのは、こんな風景でした。








どこか懐かしい風景。
時計ではなく、TVでもなく、自然のリズムに同調した時の過ごし方。

「足りないものなんて、何もない」というのが、正直な感想。

実際には電気も水道もない生活です。家にはドアがなく、床は土。
でも、驚くなかれ。外がどんなに暑くても、蒸していても、中はひんやり涼しいんです。
家の外にはクックックッと気ままに歩き回っているニワトリたち。たまーに間違えたのか(?)家の中に入ってきてしまう。


日本にいたら想像できない生活ですが、意外に快適で、
安心してのびのびできるというか、久しぶりに満ち足りた気持ちになりました。

それはまた、そこに住む人たちの暖かさでもあったのでしょう。
厳しい中でも、家族で、そして隣近所・親戚同士で寄り添って生活を営んでいるようす。



私たちが日本では失いつつある自然とのつながり、人とのつながりがまだそこにはありました。

これをアスファルトとコンクリートで置き換えることが幸せなのでしょうか?
川で遊ぶ代わりにテレビゲームをやることが幸せなのでしょうか?

もちろん今の彼らの生活に問題がないとはいいません。
でも同時に私たちの生活のほうが絶対によい、とも言えないように思います。

2009/08/28

ブログスタート!

記念すべき「第1回ガイア・ヴィレッジ・スタディツアー」が9月6日に迫ってきました。
もう来週末です!

ツアー中に目・耳にするリアルなインド、特にソーラーランタンが使われている村の様子をお伝えしたいと思い、このブログを作りました。何しろ無電化村なので、もちろん、リアルタイムとはいきませんが・・・

現地の生活の様子、空気が伝わる場にしたいと思います。

それまで待てない方、
まずはこちらで、現地の雰囲気を感じてみてください。


(インドのパートナーTERI製作のプロジェクトプロモーションムービーです。)

@ふじた