2009/08/29

懐かしい風景:何が幸せ?

去年の夏、同僚&友人と一緒に、マハラシュトラ州の少数民族ワルリ族の村を訪ねました。少数民族である彼らは代々、経済的、社会的に差別を受けてきたとのこと。いわば、ピラミッドの最底辺に生きる人たちです。
そこで私が目にしたのは、こんな風景でした。








どこか懐かしい風景。
時計ではなく、TVでもなく、自然のリズムに同調した時の過ごし方。

「足りないものなんて、何もない」というのが、正直な感想。

実際には電気も水道もない生活です。家にはドアがなく、床は土。
でも、驚くなかれ。外がどんなに暑くても、蒸していても、中はひんやり涼しいんです。
家の外にはクックックッと気ままに歩き回っているニワトリたち。たまーに間違えたのか(?)家の中に入ってきてしまう。


日本にいたら想像できない生活ですが、意外に快適で、
安心してのびのびできるというか、久しぶりに満ち足りた気持ちになりました。

それはまた、そこに住む人たちの暖かさでもあったのでしょう。
厳しい中でも、家族で、そして隣近所・親戚同士で寄り添って生活を営んでいるようす。



私たちが日本では失いつつある自然とのつながり、人とのつながりがまだそこにはありました。

これをアスファルトとコンクリートで置き換えることが幸せなのでしょうか?
川で遊ぶ代わりにテレビゲームをやることが幸せなのでしょうか?

もちろん今の彼らの生活に問題がないとはいいません。
でも同時に私たちの生活のほうが絶対によい、とも言えないように思います。

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