2009/09/30

BOPビジネスフォーラム開催

経済産業省の主催で、BOPビジネスフォーラム『発展途上国の可能性を探る~BOPビジネスによるネクスト・ボリュームゾーンへのアプローチ~』が開催されました。
ガイア・イニシアティブ代表理事である野中も基調講演とパネルディスカッションに登壇しました。

私自身はインドからのフライトが4時間遅れてお昼近くに成田に着いたため、パネルディスカッションの途中から参加しました。
遅れて会場に着いて、一番後ろのドアから会場に入り、全体を見渡してびっくりしました。会場は満席。
これだけの人が「BOPビジネス」を考えるために一同に会したことが、過去に日本であったでしょうか?
日本中あちこちで、BOPビジネスを考え、話し、実践している人は数多くいると思います。でもきっとバラバラですよね。
それに、グラミン銀行のユヌスさんの講演のように、外の成功事例を"聞く"会はあっても、「じゃあ自分たちはどうするのか?」と考える場はなかったかもしれない。
一か所に集まることで生まれるエネルギーのうねり、そういうものってあるのかもしれないと思いました。
これからがますます楽しみになってきました。

とはいえ、インドでは「BOPビジネス」などと改めて区別するでもなく、普通に日々BOPビジネスに取り組んでいる人たちがたくさんいるわけで、日本でのんきに議論しているだけでは彼らとの距離が広がるだけ、とも痛感しました。

2009/09/23

[インド]ジョギプラ・ダニ村の充電ステーション管理人さん

ジョギプラ・ダニ村で充電ステーションの管理人さんになる予定なのが、この方!



ラームケーシュジョーギさん(29歳)。

村の学校の先生です。
学校の先生ということで、村の人たちのこともよく知っているし、周囲からも信頼されているので、今回管理人さんに選ばれました。

こちらの彼の家の屋上にソーラーパネルが設置される予定です。


農家もやっていて、青唐辛子、バズラ、小麦、菜の花などを育てているそうです。
水牛も2頭飼っています。

家族は奥さんのヴィルマさん(28歳)、長女のクリシュナちゃん(9歳)、長男シャームスンダルくん(7歳)の4人。家族写真を撮らせてもらおうと思ったらヴィルマさんが恥ずかしがって、なかなか写真に入ってくれなかったのですが、なんとかOKしてくれました。


クリシュナちゃんはこっちの笑顔のほうが素敵だね!


彼女もお父さんがランタンを貸し出すのを手伝ったり、ランタンの明かりで勉強するのでしょうね~。早く送れるようにサポーターを集めるので待っててね!

[インド]トラの村その1~ジョギプラ・ダニ村

ガイアでは、個人スポンサーからの支援を集めて、次にこのジョギプラ・ダニ村にランタンを届けようとしています

40世帯150人の小さな集落なので、ソーラーランタンはまずは30個だけ導入する予定です。

これからお付き合いが始まる村なので、どんな人たちに会えるか私たちもわくわく&ちょっと緊張してドキドキでした。

まずは、充電ステーションが設置される予定の家に行き、庭の大きなニームの木の下でお話を伺いました。


村の人もたくさん集まってきました。


大人も。



子どもも。(うーん、この子は眠そうですネ)



村の横を巨大な送電線が通っていますが、村には全く電気は来ていません。完全無電化の村です。
家庭で使われているのは、ほかの村と同様、チムニーか灯油ランプ。



飲み水用の井戸は村にひとつ。
私たちが通りかかったとき、ちょうど子どもたちが水汲みや水浴びに集まっていました。

[インド]トラの村とは?

インド北西部のラジャスタン州の中に、インド有数のトラ生息地「ランタンボール国立公園」があります。ラジャスタン州にはもうひとつ「サリスカ動物保護区」というトラ生息地があったのですが、近年そちらのトラは絶滅したとの報告が出ています。ランタンボール国立公園に生息するトラもいまや35~40頭のみということです。

今回ツアーで行ったのは、その「ランタンボール国立公園」と隣接する「ケラ・デヴィ保護区」の間のエリアです。

これが進行方向左側に見えたランタンボール国立公園。


そして反対側には「ケラ・デヴィ保護区」。


その間の比較的平らな一帯に80~90の小さな集落が点在しています。


幅わずか3~10kmのその一帯は、コリドー(回廊)と呼ばれ、トラが二つの保護区を行き来する、保護政策上、重要な位置を占めています。(村の中をトラが横切っていくこともあるそうです!)

村の人たちは農業に従事していますが、わずかな謝礼金欲しさに、トラの密猟者に加担してしまうことがあるそうです。(密猟されたトラは末端価格約500万円で取引されるそうですが、こうした農民に支払われる謝礼は数千円とのこと。)


この地で活動するNGOタイガーウォッチでは、これらの集落の人たちにむしろ密猟を通報する仲間になってほしい、との思いから、彼らの生活環境改善も支援しています。

そしてこのたび、ソーラーランタン導入対象として村を20村ほど選びました。

ツアーで訪問したのは、その中の2か所です。ガイアからの支援はまずはこの2村に行くことになっています!

2009/09/22

[インド]トラの村まで、とーーっても長い道のり

社会人ツアー、本日はソーラーランタン導入予定の村に行きます。

導入予定の村は、ランタンボール国立公園のすぐそばにあります。

ランタンボール国立公園には野生のトラが生息しています。
トラは絶滅危惧種ですが、毛皮が高く売れるため常に密猟の危機に晒されています。
ランタンボールも例外ではありません。

ここでなぜソーラーランタンか?

それは追々ご説明するとして・・・まずは、長い長い道のりをドライブしなければいけません。
しかも途中、道路の舗装状態が悪く、徐行を余儀なくされました。
最後はお尻が痛かった(>_<)
しかもお昼も食べ損ねました。参加者のみなさん、ごめんなさい!


より大きな地図で 2009年9月スタディツアー を表示

2009/09/12

[インド]ランタンの村ともお別れ

暗くなり、カバディも終わりの時間となりました。
充電ステーションの前にはこのとき200人を越える人が集まっていたでしょうか。

まずNGOのロヒタスが挨拶をし、
私も挨拶をしました。学生たちも一言ずつ、お礼を言いました。

最後に村人たちが、地元の歌を披露してくれました。

ランタンの明かりに照らされながらのラジャスタンの歌をお楽しみください↓



私たちが村を去るとき、辺りは本当に真っ暗でした。

そしてその暗闇の中に点々と白い光が輝いています。ランタンです。

ああ、今晩もランタンが当たり前のように使われている。

その当たり前が当たり前であり続けること、
より多くの人にとって当たり前にならなければいけないこと
に思いを馳せながら、一同村を後にしました。

スンダルプラ村のみなさん、そしてほかの村のみなさん、
私たちを迎えてくれて、本当にありがとうございました。

空には無数の星が輝いていました。

[インド]国技カバディを体験

「カバディ」を知っていますか?

インド発祥のスポーツで、インドの国技になっているそうです。
攻撃側のチームの一人が、「カバディ、カバディ、カバディ、・・・」と唱えながら敵陣に入り、敵の誰かにタッチして、自陣に戻ってきたらポイントになります。

自陣を出てから戻るまで、「カバディ、カバディ、カバディ、・・・」の文句が途切れてはいけません。
敵側は、攻撃者の言葉が途切れるように、妨害をしてきます。

・・・という、おぼろげながら聞いたことのあった「カバディ」を、まさか私たちも村でやることになろうとは!?


スンダルプラについて、「気持ちいい村だー」と思っていたのもつかの間、
管理人さんの家の前で、あっという間に日印対抗カバディ大会が始まりました!





日本チームも相当頑張っているのですが、やはり経験の差でしょうか。
インドチームのオジサン達のほうが優勢です。村の人も面白がって応援してくれました。



ちなみに、「女の子はやっちゃいけません!!」と管理人さんの奥さんに叱られて、女性陣は観戦に回りました。(涙)

[インド]スンダルプラ(美しい町)へ

最終日の夕方、すべてのリサーチを終えて、私たちは一つの村に集合しました。

スンダルプラ。
ヒンディー語で「美しい町」を意味します。

その意味を知ってか知らずか、前日からそこに入っていたメンバーが「本当に素敵な村だから!」と力説していたのですが、着いてみてその訳がなんとなくわかりました。

決して近代的ではありません。
今まで訪れたどの村よりも伝統的な家屋が残っています。
でもそれは貧しさとは異なる雰囲気を持っています。
清潔で、穏やかで、静かな幸せが漂ってきます。




管理人さんの娘さんが、静かに、でもストレートな親愛の情を持って、ぎゅっと私の腕を握りしめてきました。(こういう愛情表現って、都会にいると忘れてしまいますね。ありがとう!)

2009/09/11

[インド]即席!青空教室 @ランタンの村

ソーラーランタンの村に行き始めて、初めての晴天。
そして、今日は新しい村に行きました。

バレッサ(Balesar)村。
人口約2,300人、世帯数265、電化率30%

昨日までの村は人口600人くらいだったので、それに比べるとずいぶん大きいですね。

ソーラーランタンが入ったのは2009年5月。

着いて、充電ステーションの管理人さんに挨拶。
そのあとすぐ、村の全容を把握するために、裏山に登りました。



けっこう急な坂だし、棘のある低木もあるので、足元要注意です。



NGOのロヒタスに、村の主要な建物(学校や病院など)、境界線を教えてもらいながら、地図を描きはじめます。眼下の集落からは、家畜の鳴き声や料理をする音、ざわざわっとしたひとの話し声など、生活の音が聞こえてきます。



気のせいか、登ってくる子どもたちが多いような・・・と思っていたら、
いつのまにか、こんなに!? 
その数40人です!



せっかくなので、彼らに質問してみました。
すると、、、

ランタンを使ったことがある子 4人
家に電気が来ている子 8人
家にチムニー(簡易灯油ランプ)がある子 全員
家に灯油ランプがある子 ゼロ
学校に通っている子 38人

即席の青空教室、気持ちよかった!(暑かったケド。)

2009/09/10

[インド]村で使われている照明「チムニー」

ソーラーランタンが来る前、村の人たちは一体どんな照明を使っていたのでしょうか?
訪れた家々で、必ず何を使っていたか聞いてみました。

どこの家にも必ずあるもの。
それは、「チムニー」と呼ばれる灯油ランプ。(英語では「煙突」の意味。)





ちょっと裕福な家庭は、ちゃんとした覆いのついた灯油ランプを持っています。


どちらにしても、中に入っているのは、日本の灯油とは似ても似つかぬ、黒くて少しどろっとした灯油です。明るくもないし、すすや煙が出て健康にもよくありません。

これが一家に一つ、というのが標準です。
これで大家族が毎晩暮らしているのです。
夕飯作りも、子供の勉強も、トイレに行くのも、たったひとつのチムニーで。
そんな生活が想像できますか?

[インド]やっぱり今日も遊びました!

家庭訪問を終えて管理人さんの家に戻ってくると、
息つく間もなく、「やった~!」とばかりに子供たちが次から次へと集まってきました。

気づかれてしまった・・・(汗)

そして、始まったのは、インドの遊び!
カバディ、やりましたよ。

そして、次はまーるくなって何が始まるかと思えば、なんとハンカチ落とし!


ただしインドバージョンは歌付きです。
オニが決まった歌を歌い、そのあとをついてみんなが合唱します。その間にオニはハンカチを落とします。




そして、2チームに分かれてのゲーム。各チーム一人ずつが前に出て、間合いを取りながら、相手より先に地面の袋を拾うというもの。まるで相撲の立ち会いのよう。


などなど。

子供ってどこでも元気ですね。
もう私たちはヘトヘトでした。あれこれ理由をつけて「そろそろ止めようよ~」というのですが、なかなか聞き入れてくれませんでした。

でも、童心に帰って楽しかったですよー。お腹を抱えて笑いました。

[インド]学生ツアー5日目:家庭訪問

今日も昨日と同じ村で調査をします。
昨日のテーマは、村全体を把握することと、充電ステーションの運営状況を知ることでした。
今日のテーマは、村の人たちの生活を知ること。
管理人さんに案内してもらって、4軒のお宅を訪問しました。
各家庭、30分から1時間くらいでしょうか。

家族構成、家財道具、使っている照明、買い物はどこで何をいくら位、子供の教育は・・・などなど。
途中脱線して、子供の遊びを教えてもらったりもします。
もちろんソーラーランタンをどのように使っているかも聞きます。

まずはマヤの家。

お母さんが、小石を使ったお手玉のような遊びを実演してくれました。


続いてアリシュミー。



クリシュナ。


ん、このアディダス、なんか変じゃないですか?



そして最後はケーサンタ。


それぞれの話は別に書きますね。

2009/09/09

[インド]調査初日を終えてのシェアリング

初めての村での調査を終えて、夜ホテルの一室に集合しました。
2グループに分かれて別々の村を調査したので、まずは各村で何をやったか、何を見たかを共有しました。



すると、2つの村は非常に対照的だったことがわかりました。

ひとつは、人口600人の小さくて、電気も来ていない、取り立ててお金持ちもいない素朴な村。
もう一つは人口2200人の大きくて、電気が届いている世帯も多く、村内でも貧富の差が歴然としている村。

環境が違えば、ソーラーランタンの使われ方・捉え方も違います。

前者では、ソーラーランタンは生活の根幹を支える必需品。
後者の村の特に裕福な人たちにとって、ソーラーランタンは停電対策。
(もちろん後者の村にもソーラーランタンが毎日の生活に欠かせない、という人も多くいるのですが。)

何のためのソーラーランタンなんだろうか?と大きな問いが、初日から降ってきたのでした。

[インド]日印対抗かくし芸大会?!

チョーター・カクラナ村の充電ステーションは、Girl's Bridge Schoolと同じ建物にあります。
学校の先生が、充電ステーションの管理もやっているためです。(彼女の自宅も兼ねています。)

※ちなみにGirl's Bridge Schoolというのは、正規の学校に通えない女の子たちのための寺子屋です。ランタン導入も指導しているNGO(HPPI)が並行して提供しているプログラムです。

というわけで、ここには常に子どもたちが集まっているのです。
彼らが黙っていてくれるわけはモチロンなく(苦笑)、
よーしそれならば!と開き直って、お互い出し物を披露しました。

まずは日本チーム♪
みんなで折り紙です。ちゃんと見ててね~。




次はインドチーム☆
見ている方がハラハラ、ドキドキの、地元の踊りを披露してくれました。

踊ってくれたのは管理人さんの次女キラン(13歳)。

その後も子どもたちの出し物が続き、、、さらには大人も現れて、マジックのようなものを披露。


何とか真似ようとがんばりますが、結局断念(@_@)


これですっかり仲良くなりました。

[インド]学生ツアー4日目:遅れてきたモンスーン

この地域は7,8月が雨季(モンスーン)ですが、今年は始まるのが遅く、雨量も少なかったそうです。
ここでは通常二毛作で、モンスーン前に一度収穫し、モンスーン期間は種をまき、芽が出て、新しい作物がすくすく育つ時期のはずでした。

そして9月に入った今の時期は、もう雨は降らないはずなのですが
このとおり、怪しい雲行きです。





泥道を揺られて、ようやく今日リサーチする村に着きました。
チョーター・カクラナ村です。

このとおり、充電ステーションには看板が。




奥ではランタンが充電されています。


ちなみに、インド滞在中何度もTVで降水量不足が取り上げられているのを見ました。農業国インドにとっては経済的な打撃も大きいでしょう。降水量と降水時期の変化。これも気候変動なのでしょうか。

2009/09/08

[インド]夜の村を訪問

明日からの調査の前に、まずランタンが使われている様子を見てみよう、ということで、暗くなるのを待って村を訪問しました。




この村は一部の家に電線は来ているものの停電続きで、この晩もまっくら。
ランタンの明かりだけが頼りでした。


[インド]学生ツアー3日目:ラジャスタンへ

朝早くデリーを出発し、ハイウェイを一路ラジャスタン州ジャイプールに向けて3-4時間進む。
このデリー・ジャイプール・ハイウェイはしっかり整備されているので走りやすいですね。片側二車線ですし。
途中、日本企業が多数進出するという「ニムラナ工業団地」予定地の横を通り過ぎました。(今は何もありませんが、日本語の看板だけは立っていました。)

ジャイプールの手前1時間くらいのところで左折して、山の間をさらに約1時間ほど走ります。
そうしてようやく今回の私たちの活動拠点、Virat Nagar (ヴィラトナガル)の町に到着しました。


より大きな地図で 200909学生ツアー を表示

まず訪問したのは、ランタン導入パートナーのNGO、Humana People to People India (HPPI)のオフィス。彼らがランタンを導入した村を日々訪問し、ちゃんと使われているか確認、指導しています。

このオフィスは、昨年8月に同僚と3名で訪問して以来、1年ぶりです。
しかも今回は12名!!



テラスでチャイを飲みながら、スタッフたちとお互い自己紹介。これから5日間、よろしくおねがいします☆

2009/09/07

[インド]学生ツアー2日目:しばし観光

ランタンの村に行く前に、まずはインドに慣れるために1日デリー観光です。

まずは大統領官邸やインド門周辺の官庁街。整然とした街並みにみんな圧倒された様子。


庭師のオジサンはちょっとはにかみ気味。


このゾウさんも彼の作品なのでしょうか??